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日本代表プログラム 3期生の吉開 裕貴さん

 2014年から始まった『トビタテ!留学JAPAN、(以下トビタテ留学に省略)』日本代表プログラム3期を卒業した九州工業大学 大学院 生命体工学研究科の吉開 祐貴 さんにインタビューをさせて頂きました。
 
 このトビタテ留学JAPANの奨学金を簡単に説明します。日本人の海外留学倍増を目標に、日本国内の企業が106億円(2015年6月時点、2020年までに200億円目標)の資金を集め、官民一体となり支援している奨学金なのです。更に、この奨学金のすごい点は、普通、多くの奨学金が1つの企業・財団・外国政府が主催で、一般的に多くて10人、平均は2~3名にしか機会が与えられないなど非常に倍率が高いものと言えるのですが、このトビタテ留学JAPANの奨学金は違います。高校生の対象人数は各コース合わせて580人、大学生の日本代表プログラムの対象人数は500人と枠も広く、月ごとに支援される奨学金、留学準備金、往復渡航費、授業料(30万~60万円)が支給されるといった学生にとっては本当にありがたい奨学金なんです。

 さて、前置きが長くなりましたが、この度NPOだれでも留学では、実際にこの奨学金を利用してマレーシア留学を終えて帰国された卒業生吉開祐貴(ヨシカイ ユウキ)さんにインタビューをさせていただきました!吉開さんのインタビューを通じて多くの日本の学生たちに、この奨学金を知ってもらい、応募してチャンスを見つけてほしいと思います。


―吉開さんの自己紹介をお願いします。

 私は福岡県の柳川市で育ちました。大学は九州工業大学の情報工学部に入学し、3年生の時に飛び級をし、現在は九州工業大学大学院 生命体工学研究科に在学しています。大学院では、下水汚泥を浄化・減容化し、メタンを使ってエネルギーに変えるための微生物工学の研究をしています。好きなことはバレーボールと写真を撮る事、そして旅をすることです。旅は今までにフィリピン、シンガポール、マレーシア、オーストラリアに行きました。昨年の夏に『トビタテ留学JAPAN 日本代表プログラム』の自然科学系、複合・融合系人材コースを通じてマレーシアで2カ月間留学をさせていただきました。


―英語を学ぼうと思ったきっかけは?

 大学の時、マレーシアに交換留学する機会があったのですが、その時に現地の授業の風景を見てカルチャーショックを受けたんですよね。授業は活発で生徒がどんどん意見を言い合う環境でした。そして危機感も覚えました。このままでは途上国の学生達に追い残される、自分がそのまま日本の大学を卒業して就職した時に、途上国の人たちと対等に、憶する事なく意見を言える人材になれるだろうか?そう考え、悩んだ結果、英語を学ぼう、そして留学しようと決意しました。それからIELTS(※英語の検定試験)を勉強するようになり、フィリピンにも短期留学をして、IELTSのスコアを6.0までに上げました。また、その時同時にトビタテ留学の日本代表プログラムを知り、ダメ元で応募しました。


―留学中はどんなことをしましたか?

 私がこの留学に行くことになったきっかけの話をしたいのですが、以前発展途上国のフィリピンやマレーシアに行った経験があり、そこで現地の方たちと接する機会があったのですが、その方たちは貧しい中でもおいしいご飯を作ってくれたり、楽しませてくれたり、自分をもてなしてくれました。彼らの人間的な優しさを感じる事ができ、将来この方たちに恩返しをしたいと思いました。私は微生物系の勉強をしていたので、途上国の水インフラを良くして、生活の向上のために活かしたいとう考えから、マレーシアで水インフラを専門に行っている日本企業を訪ねて、現場の現状を実際見せていただき、今どのような課題があるのかを確認するプログラムを考えました。また、JICAのプログラムにも参加させていただく機会があり、バイオマスから作る活性炭の研究の通訳の技術補佐も経験させていただきました。


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                           マレーシアの学生達と吉開さん


―留学先で苦労したことや留学を通して得たことは?

 今まで私は外国に行ってコミュニケーションや生活において苦労したことはなく、今回も特にはなかったのですが、日本企業やJICAさんの現場を直接見て、大きな壁にぶつかりました。そもそも、発展途上国の人たちは、環境技術までは目が行っておらず、生きる事に必死で単純にお金を稼ぐことができればいいという考えを持っています。そんな途上国の実情から、日本の高い技術をまだ現地の人は必要としていないということに気付きました。
 マレーシアに行く前は、日本の技術をどのように途上国に提供できるだろうかと考え、「ハイテクをローテクに還元する」という目標をもって出発したのですが、現地のニーズに私自身が気付くことで、実はこの留学の意味を失いかけました。ただ、それではいけない、彼らのために役立ちたいと考え直し、水を浄化するだけでなく、その浄化によってできた副産物を利用して途上国の人々の利益になるような研究をすることがしたいという方向の転換をすることができました。今回の留学は現地の実情を実際にこの目で見て、研究の方向転換ができたことが、一番大きな成果だと思います。


―留学先での人々との出会いを教えてください。

 1年前に交換留学で行ったマレーシアの大学のUPMの友達と再会することができ、とても嬉しかったです。
また、留学先でマレーシアの日本企業やJICAで働いてる方々と出会い、プロジェクトを見せていただく中で良いインスピレーションを得る事ができました。改めて、この業界で働きたいと思うことができました。

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マレーシアで働く日本企業の方と


―今後の活動は?

 私のテーマである「ハイテクをローテク」を基に、途上国の人々の利益になるような技術研究をしていきます。トビタテ留学に行って終わりではなく、積極的にフィールドも変えてきます。今年はアメリカの大学に研究をしに行きますし、そのあとはメキシコの大学で研究をする予定です。


―これからトビタテ留学にチャレンジする人たちのためにアドイバスを聞かせてください。

 書類審査の中にある留学の計画は一本の道筋を書くように作成しました。どの事項も道筋からはずれないよう、繋がるように書きました。そして面接は、ほとんどは情熱です。(笑)
 面接の時は一方的に私が話してました。ただ、面接官の方は終始笑顔でいてくれました。思いをぶつけて見てください。


―九州地域トビタテ留学増大プロジェクト

 九州でのトビタテ留学の認知度まだ低く、応募者が少ないのが現状です。前回の高校生用の奨学金は303人が合格しているのですが、その中でも私が住んでいる九州地域は全員で17人で、佐賀県と鹿児島県にあたっては0人です。
 現在、私を(吉開さん)を中心に九州のトビタテ留学卒業生が九州のトビタテ留学生倍増計画プロジェクトの活動をしています。具体的には応募者と相談してあげたり、留学計画書の添削のお手伝いや高校でのセミナーを行っています。

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とても情熱的でグローバルに活躍している吉開さん。とても輝いて見えました。今は更なるレベルアップのため大学院で、そして世界で研究を続けられるそうです。
直接お話が聞けて、私もとても光栄でした。

九州の方でトビタテ留学について相談してみたかったり、実際申し込みを控えていて計画書の添削を依頼したい方がいらっしゃいましたら下記の吉開さんのメールにコンタクトして見てください。

fukuoka.tobitate.soudan@gmail.com